僕と彼女の出会いは高校2年生の時。
某チェーン寿司店のオープニングスタッフとして僕はホール、彼女はキッチンスタッフとして採用されました。
他の採用されたオープニングスタッフも年上や同い年が多く、特に二個上程度の先輩とはすぐに仲良くなりました。
若かったこともありお酒を覚えたての先輩に連れられ近所の未成年に飲ませてくれる居酒屋かカラオケ、バーなど色々なところを連れ回されました。
人数もオープニングで寿司屋ということもあり多い時は15人、少なくても6、7人で毎回飲んでいました。
若いノリもあり一気飲や罰ゲームなど後輩の僕はいいようにおもちゃになっていました。気になっている子に無理やり告白させられたり。。。それでも楽しかったこともあり僕は毎週のように先輩と飲んでいました。
一年ほど続けて僕は退職し、飲むことももちろん減っていきました。
僕が21歳の時に一度先輩に誘われ飲みにいきました。その時でも8人ほどいつもの先輩たちがいて楽しく飲みました。
先輩方は地元密着型で今でも多くの先輩方は地元にいます。ただ歳も取り子供ができたり結婚したりとまた集まる機会はそんなにないだろうなと少し寂しくもなりました。
月日が経ち、
僕は寿司屋で働いていたこともとっくに忘れ生活していました。
彼女も3年以上いなく女遊びをしていましたが、それと同時に2年ほどイイなと思う子に夢中になってました。その子のことは自分を見失うくらい好きになっていて週5日遊ぶこともありました。他で体の関係があったからかわかりませんが、その子にはホテルに二泊した時も一度も手を出しませんでした。本気故だったのかそれともビビっていたのかはわかりませんが。
告白し続けその度振られというのを何度も繰り返していき、僕はそれでも諦められませんでした。
失恋ソングを聴き落ち込み電話してしまうというかなり重い男でしたがそれでも笑ってくれていたのは今となってはいい思い出になっています。
25歳の時、不思議なことが起こりました。
ある日、夢を見ました。普段からあまり夢を見なく、昔の友達が出るような夢を見ても特に何も思うことはなかったのですが
あの寿司屋の先輩たちと遊ぶ夢を見たのです。確かに仲も良く久しぶりに会いたいなとは思ってた時期もありましたが、当時から僕は携帯を変え、LINEも変え、SNSもやっていなかった連絡手段を失ってたのにも関わらず、昔の携帯を引っ張り出し高校生の時使っていたTwitterのログイン、パスワードを問い合わせ唯一Twitterを見ていた仲よかった一個下の女の子にメッセージを送りました。
「久しぶり。元気?」
帰ってくるか不安でしたが「元気だよ」と帰ってきました。
久しぶりにみんなで飲みたいと伝えるとこれ使っているかわからないけど、とボス的な先輩のラインが送られてきました。
僕はすぐに連絡を取りました。その先輩は彼女も同じ寿司屋で働いていてトップ画も子供の写真です。ケンカが多かったカップルだったので安心しました。
先輩に飲みたいことを伝えると「じゃあグループライン作るからお前が誘え」と10人ほど招待してくれました。
先輩たちも集まるのは久しぶりとのことでどれくらいくるかわからないよと。
少し緊張しましたが「皆様ひさしぶりです。飲みましょう」と単刀直入にいうと反応も思ったよりよく地元から離れた人や、予定が合わない先輩を除き7人で集まることになりました。
その中の一人が今の彼女です。
僕はグループラインの中で名前は覚えているけど顔が出てこない唯一の女の子がいました。
記憶では身長が小さくキャピキャピしているような一個下の女の子ということは覚えていましたが顔がでてきません。
他の先輩もいるしいいや、と一ヶ月先地元で飲むことが決まり居酒屋を予約しました。
当日僕は、楽しみ半分、少し気まずい気持ちが半分とありましたが誘った側の幹事だったため集合場所に行くと懐かしい先輩が一人、仲の良かった女の子が一人と3人で飲み始めました。
久しぶりということもありみんな少し緊張したのは覚えています。
ボス的な先輩が来てもう一人先輩が来てと徐々に集まっていきお酒も進み話も盛り上がっていた時彼女は来ました。
「ごめんなさいー遅れました」
僕が振り返ると身長はイメージ通りの小ささでしたが今まで見たことないレベルの彼女がそこに経っていました。
心の中ではKREVAの「瞬間スピーチレス」が流れました。
(知る人ぞ知る笑)
僕は顔が赤くなっていたと思います。その後もボス先輩には終始いじられていましたがあまり記憶にもなく彼女のことだけを見ていたと思います。
飲み会ではテキーラ、シャンパンと飲みほぼ潰れた状態でその日は終わりました。
僕は後日すぐに彼女に連絡を入れると二人じゃなかったらいいよとのことだったので
無理やり他の女の子を呼びドタキャンさせ二人の遊びに変更しました。
僕は二回目くらいには好きだよ。と伝えると彼女は今は彼氏いらないと言われ撃沈しました。
ただ二年間振られ続けた僕には一回目のごめんは挨拶みたいなものです。
会うたびに好きですと伝えると苦笑いということを繰り返してると彼女はある日言いました。
「最近別れた元彼が実は奥さんがいて男の人が信じられない」と
僕も元カノに浮気されたこともあり父親が不倫で母親と別れショックで倒れた母も見ていることを話し、俺はそんなことしないと力説すると「確かに君はしなそうだよね。それでも今はいらない」と
僕は二年間片想いしていた子のことはあんだけ好きだったのに綺麗さっぱり忘れていることに驚きました。
いますぐ付き合ってくれなくていいから友達として遊ぼう。と伝えるとそれならいいよと
カラオケに行ったりご飯を食べに行ったりしました。
ある日、付き合いたいと彼女から言われました。
僕は驚き理由を聞くと「こんなに真っ直ぐな人は見たことない」と
シチュエーションにこだわりたかった僕は夜景の綺麗な彼女と僕の思い出の場所に明日行こうと伝え無事結ばれました
あの日夢を見なかったら、あの日Twitterアカウントを復元できてなかったら、あの日友達と連絡取れていなかったら、あの日彼女がこなかったら、あの日緊急事態宣言でどこも開いていなかったら、あの日彼女が残業だったらと全てのタイミングがうまくいき付き合えたのは僕は運命だと思っています。
ありがとうございました。